量子情報関東Student Chapter

第17回Student Chapter

2013/3/15(金) @東京大学(本郷キャンパス)
参加登録
参加登録は締め切りました。
当日参加は可能ですが、実験室見学が出来ない場合があります。

講演会 (13:10-15:25)
  • 13:10-14:00『連続量量子テレポーテーション』 吉川純一 先生(東京大学) 
    講演要旨:古澤研究室では、光パラメトリック下方変換による光子対生成を用いて、 様々な量子光学実験を行っている。 最近では、連続量の量子テレポーテーションによって、 光子に乗せた量子ビットの情報を転送するという実験に成功している。 本講演は、量子光学の基礎的な説明から、なるべく実験系と関連付けて話し、 最終的に連続量の量子テレポーテーションを理解してもらうことを目標とする。 また、古澤研究室の最近の研究内容について解説する。 そのうちのいくつかは、広義で量子テレポーテーションの応用になっている。
     
  • 14:10-15:00 『量子状態操作の高速化と光子-電子スピン変換実現に向けた半導体量子ドットの物理と応用の研究』藤田高史・米田淳 先生 (東京大学)
    講演要旨:半導体量子ドット電子スピン系はその長いコヒーレンス時間と高い制御性から、 固体系量子情報処理の実現に向けた応用が期待されている。この系では、限ら れたコヒーレンス時間内に高い忠実度で量子計算を行うために、スピン操作時間 を短縮する技術が求められている。一方で、大域的な量子ネットワークの構築 のためには、量子ビットを一旦外界との相互作用の少ない光子の形で伝送するこ とが望ましく、単一量子レベルで動作する光 子−電子スピン変換素子が必要と されている。量子情報処理実現に向けたこれらの取り組みについて、半導体横型 量子ドット中の電子スピン系の基礎からはじめて現在の実験状況までをご紹介 する。

実験室見学会 (15:30-17:00)
今回は東京大学古澤研究室および樽茶研究室のご厚意により実験室を見学させていただけることとなりました.但し、参加人数が制限される場合があります(その場合は先着順となります).
  • 古澤研究室 

    1. ハイブリッド量子テレポーテーション(工6_113号室)
      光の量子ビットを用いて量子コンピューティングや量子通信を実装する場合,「量子テレポーテーション」と呼ばれる量子状態の伝送が中心的役割を担います.しかし,従来の量子ビットのテレポーテーションは伝送確率が極めて低いという問題があり,それが大規模な量子情報処理の実現へ向けた大きな障壁となってきました.本研究室では,長年独立に発展を遂げてきたパルス波ベースの量子ビットの量子情報処理と,連続波ベースの連続量量子情報処理の技術をハイブリッドし,2012年に決定論的な(=確率100%の)量子ビットのテレポーテーションに成功しました.実験室見学では,その時用いられた実験系を紹介します.
    2. 大規模多モードエンタングルド状態の生成(工6119号室)
      大規模量子計算を実現するのに必要な多モードエンタングルド状態を用意するためには,空間的に異なる場所でエンタングルメントを共有することが必要と考えられたが,実現するにはいくつかの難問があった.そこで本研究では,time-bin量子ビットの概念を応用し,異なる時刻の間でエンタングルメントを共有できる,時間軸上のエンタングルメントを生成する手法を開発した.実験室見学では,10,000モードを超える,時間軸上でエンタングルした大規模多モードエンタングル状態の生成方法と実験系を紹介する.
    3. 単一光子の保存と取り出し(119号室)
      単一光子を光共振器に閉じ込め,取り出しました.実験室見学では,その手法と実験系を紹介します.
  • 樽茶研究室 

    1. クリーンルーム(工8_218,220A号室)
      実験用の半導体デバイスを作製する場所。半導体基板の切り出しから、フォトリソグラフィー、エッチング、金属電極の蒸着、導線のボンディングまでほぼ全ての試料作製工程がこの部屋で行われる。ほこりの侵入を防ぐため、当日の見学は窓の外から行う。
    2. 地下実験室(工8_002.003号室)
      作製したデバイスを実際に測定する場所。輸送特性実験専用の冷凍機が集まる部屋と、光学系を組み合わせた実験を行う部屋の二つに分かれている。実験に使用する冷凍機や測定装置、また測定の様子等について知ることができる。

ポスターセッション (15:30-18:30)


懇親会 (19:00-21:00)
  • 会費:3,000円程度を予定

旅費補助
量子情報処理プロジェクトおよび量子サイバネティクスの共催により、交通費が往復5000円以上となる学生・PDへ旅費の補助が行われます。
希望者は参加登録時に「旅費補助を希望する」を選択して下さい。

備考:旅費=交通費+宿泊費
宿泊費は遠方から参加の学生・PDで、口頭又はポスター発表する方のみ補助可能です.一泊分のみ補助対象となります。旅費補助申請に必要な書類につきましては、参加登録ページ下部より「謝金等支払について」をダウンロードし、「作成時の注意」を参考に内容を記入・印刷して当日受付にお持ち下さい。
   
申請用紙をこちらからダウンロードできるようにいたしました。

申請用紙, 作成時の注意


世話人・運営委員
世話人
  • 吉川 純一(東京大学)
運営委員
  • 佐藤 貴彦 (東京大学 今井研究室 D1)
  • 熊谷 亘(東北大学 林研究室 D2)
  • 増山 雄大(東京大学 中村研究室 D1)
  • 田中 咲(慶應義塾大学 理論研究室 D1)
  • 若桑 江友里 (東京大学 村尾研究室 D1)
  • 佐久間 大輔 (東京理科大学 高柳研究室 M2)
  • 松岡 耕司 (早稲田大学 湯浅研究室 M1)
  • 石崎 佳織 (慶應義塾大学 バンミータ研究室 M1)
  • 不破 麻里亜 (東京大学 古澤研究室 M1)
  • 川上 駿 (東京大学 小芦研究室 M1)
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